生態工学会とは? 活動状況 生態工学会誌 入会案内 リンク トップ頁
基本方針
| 総会報告 | 事業計画 | 2011収支決算 | 2012予算 |
 2012年度 生態工学会 総会報告   

2012年6月15日(土)13時〜13時45分 於:北里大学 獣医学部にて生態工学会2012年度総会が開催された。報告および承認された内容を以下に示す。

(1)総務委員会(総務部門/庶務)

1.2011年度総会

総会(2011/6/15、宇宙航空研究開発機構 調布航空宇宙センター)では、2010年度の活動報告、会計(監査)報告、2011年度事業計画及び予算について審議し、承認された。

2.理事会

1)第1回理事会
2011/5/20に開催し、2010年度年次総会の議案を審議し、承認された。
2)第2回理事会
2011/10/21に開催され、各委員会活動の中間報告と今後の予定について審議・承認された。2012年次大会の開催場所、日程が審議され、2012/6/15-16、北里大学獣医学部(青森県十和田市)での開催が承認された。
3)第3回理事会
2012/2/10に開催され、2012年年次大会(2012/6/15-16)、学会賞候補者の選考結果等の案件について審議、承認された。

3.総務委員会

総務委員会を4回(2011/5/20、6/15、10/21、2012/2/10)開催し、委員会活動全般につき協議した。

4.会員状況

入会勧誘を年次大会、シンポジウム等のイベントや学会誌、ホームページなどを通じて行った。2012/4/1現在の会員数は下記の通りで、2011年度末と比べ正会員12名、学生会員が5名減少となり会員全体では17名減少した。また、賛助会員については11団体、14口で1団体減少した。
会員数 (2012.4.1現在、カッコ内は2011.4.1との比較)
正 会 員 330名(12名減)
学生会員 30名(5名減)
合  計 360名(17名減)
賛助会員 11団体14口(1団体減、1口減)
耐圧硝子工業株式会社(1口)、清水建設株式会社(1口)、ダイキン工業株式会社(2口)、株式会社フジタ(1口)、日揮株式会社(1口)、ホテイ産業研究所(1口)、株式会社サイエンテック(2口)、ヤンマー株式会社(2口)、宇宙システム開発株式会社(1口)、岩崎電気株式会社(1口)、株式会社信州サラダガーデン(1口)

(2)編集委員会

1.生態工学会誌の発刊

 生態工学会誌「生態工学」23巻2号〜24巻1号(2011年4月、7月、10月、2012年1月発刊)を発行した(内容:原著論文11(うちExpress論文2報)、短報1、お知らせ、投稿規程、総ページ136)。なお、2012年4月26日時点での査読中の論文は2報である。また、24巻1号までを J−STAGE上の電子ジャーナルとして公開した。

2011年度Eco-Engineering(生態工学)掲載論文一覧

種 類

第23巻

第24巻

特別寄稿

 

 

 

 

特集論文

 

 

 

 

原著論文

短報

 

 

 

総合論文

 

 

 

 

解説・資料

 

 

 

 

受賞記念寄稿

 

 

 

 

ニュース・企画・報告

2.編集顧問(Advisory board)の新設

これまで編集委員会にかかわってきた編集長経験者、会長経験者、副会長などをメンバーとする編集顧問(Advisory board)を設けた。編集における相談役としてご活躍いただいている。

3.Express論文カテゴリの設立

学会会員のうち学生や若手研究員を対象とし、2週間で最初の判断を下す「Express論文」カテゴリを新設した。2011年度「生態工学会誌」では、運用を開始した7月以降、このカテゴリに5報の論文が投稿され、4報が受理、うち2報が既に掲載された。残り1報は著者からの返送待ちである。平均査読期間は8日、最短5日、最長12日であり、論文受付から2週間以内で査読結果を返送できている。

4.編集委員会の実施

2011年度は一回の編集委員会および四回の定例メール会議を実施した。

5.学会賞候補者の推薦について

論文賞、奨励賞候補者の推薦を行った。

(3)企画委員会

1.日本地球惑星科学連合2011年大会(合同開催)

日  時 2011年5月22日(日)〜27日(金)
場  所 幕張メッセ(千葉県千葉市)
主  催 日本地球惑星科学連合
特記事項

オーラルセッション:「惑星と閉鎖生態系における生物のシステム―微生物からヒトまで」において、7件の講演を実施した。

2.2011年度生態工学会年次大会(主催)

日  時 2011年6月15日(水)〜16日(木)
場  所 宇宙航空研究開発機構 調布航空宇宙センター(調布市)
参加人数 69名、33機関(会員48名、学生会員7名、非会員10名、非会員学生4名)
特記事項

一般セッション口頭発表 17課題、ポスターセッション13課題
特別講演会:「放射性物質の生態影響−生態工学会として何ができるのか?−」
@基調講演「放射性物質の生態影響」大桃洋一郎(環科技研)
A講演「土壌放射能の除染に用いた場合に大量発生する廃棄植物体の閉鎖型処理システムの必要性」 多胡靖宏(環科技研)

3.生態工学定例シンポジウム(主催)

日  時 2011年11月24日(木)10:00〜17:00 情報交換会 17:00〜19:00
場  所 東京大学 弥生講堂一条ホール
参加人数

47名(会員20名、一般8名、学生19名)

特記事項

「震災を通して考える食料生産の現状と未来」をテーマに下記の6件の講演を行い、学生を中心に多くの参加があり、盛会であった。

  1. 東日本大震災における農林水産関係被害と対応
    真鍋 郁夫(農林水産省)
  2. 農地土壌の放射能汚染
    塩沢 昌(東京大学)
  3. イチゴ施設栽培の復興に向けて
    山田 久也(ヤンマーグリーンシステム株式会社)
  4. 震災復興とスマートシティプロジェクト
    佐々木経世(イーソリューションズ株式会社)
  5. 津波後の水産復興を考える
    黒倉 寿(東京大学)
  6. 水産加工業の被害状況と復興
    林 英一(技術士事務所 E&H−i)

4.日本マイクログラビティ応用学会第25回学術講演会(共催)

日  時 2011年11月28日(月)〜29日(火)
場  所 IHI横浜事業所内ゲストハウス(横浜市)
主  催 日本マイクログラビティ応用学会
特記事項 2日間にわたって特別セッション「生態工学セッション−人類活動圏の拡大−」を企画し、13件の講演を実施。別途毛利ポスターセッションに生態工学関連テーマで2件の発表があり、ポスター発表全31件中2件の最優秀賞を獲得した。

5.第55回宇宙科学技術連合講演会(共催)

日  時 2011年11月30日(水)〜12月2日(金)
場  所 愛媛県県民会館(松山市)
主  催 日本航空宇宙学会
特記事項 オーガナイズドセッション「宇宙で生きる!〜人間居住環境拡大に向けて〜」を企画し、12月2日(金)に15件の講演を実施。常時30人程度の参加者があり活況であった。

6.定例研究会

第1回
テーマ 「生命維持システム研究の歴史と生態工学会の20年
−3000件の文献調査から見える日米欧ロの研究と中国の躍進−」
日  時 2011年5月20日(金)
場  所 駿河台記念館
講  師 宮嶋宏行先生 (東京女学館大学)
参加人数 約20名
第2回
テーマ 「最近の重要且興味深い元素:ウラン、プルトニウム;
希土類元素;ヒ素、カドミウム」
日  時 2011年10月21日(金)
場  所 東京文化会館
講  師 不破 敬一郎先生
参加人数 約20名
第3回
テーマ

「生物への光の利用事例について」

日  時 2012年2月10日(金)
場  所 東京文化会館
講  師 向阪 信一先生
参加人数 約20名

(4)表彰委員会

1.表彰式の実施

2010年度総会(2011年6月15日、宇宙航空研究開発機構 調布航空宇宙センター)後に表彰式を行ない、以下の通り表彰した。さらに、学術賞受賞者による記念講演会を行った。
【特別功績賞】

西崎進治 /CELSSプロジェクトと学会運営への功績

【生態工学会賞学術賞】

増田篤稔・村上克介 /微細藻類の高密度・大量生産技術の開発および実証に関する研究

【生態工学会賞功労賞】

寺添 斉 /生態工学会の運営および生態工学分野の普及に関する貢献
富田-横谷香織 /生態工学会および年次大会の運営に関する貢献

【論文賞】

武田美恵 /都市緑地土壌の生物多様性評価に関する研究
新井真由美 /「ミニ地球」研究の展望とLCMモデルを用いた火星における人工閉鎖環境の気象学的研究
三原真智人 /土壌および肥料成分の流出抑制を目指したヤシ殻濾過帯による保全対策
大宅雄一郎 /ステレオ画像を用いた魚運動の自動解析手法の開発

【奨励賞】

石村彰大 /Water deficit index (WDI)を用いた丹沢山地におけるブナ群落の衰退状況の評価

2.2011年度年次大会における優秀発表の表彰

2011年度年次大会(2011年6月15日、宇宙航空研究開発機構 調布航空宇宙センター)における優れた研究発表に対して、以下の通り表彰した。
【講演論文賞】

小口美津夫、桜井誠人、大西 充、島 明日香 
/次世代型水再生装置の開発

富望月智貴、安田倫己、植山雅仁、鱧谷 憲、高橋善幸、米村正一郎、奥村智憲、東野 達、 谷 晃
/可搬型簡易渦集積採取装置の制作と簡易渦集積採取法によるカラマツ林から放出されるBVOCフラックスの測定

遠藤雅人、柿本夏紀、金丸誠一、齋藤美里、大森克徳、竹内俊郎
/異なる重力環境下におけるオオミジンコDaphnia magnaの姿勢保持

藤森祥平、富田―横谷香織、阿部淳一ピーター、篠崎 聡
/シバ(Zoysia sp.)の発芽、生長に対しネジバナ由来の菌(Rhizoctonia sp.)が与える影響

 

3.被表彰者の選考

被表彰候補者について審議し、以下の通り選考した。
【生態工学会賞学術賞】
細井文樹 /スキャニングライダーを用いたボクセル法による樹木及び作物群落の垂直構造の計測
【論文賞】
高田詔民 /福山港における移入多毛類の生態学的研究
【奨励賞】
金子義昂 /気泡サイズの異なる泡沫分離装置を用いた閉鎖循環式ヒラメ飼育水の測定への応用
望月智貴 /可搬型簡易渦集積採取装置の開発とカラマツ林のテルペン類フラックス測定への応用

(5)広報委員会

1.SEE Quick配信(メール配信)の運営

SEE Quick配信依頼に対する取り扱い方法の運用を通して、速やかな配信業務が成し遂げられ2011年7月1日から2012年6月5日までに60回(通算632回)情報提供を行った。一方、情報配信を希望しない会員に対してはその旨迅速に対応した。

2.HPの更新業務について

トップページの迅速な更新と英語版の整備を行った。

3.リーフレットの作成

作成したリーフレットを関連学会や希望者に配布し、学会の広報活動を行った。

(6)国際委員会
若手が国際的に活躍することを念頭に、関連する情報提供を目指して学会誌に「内外の研究動向」欄と「海外情報」欄とを設定し、2011年度も引き続き会員からの寄稿と情報提供を呼びかけた。その結果、2011年度はどちらについても掲載すべきものがなかった。

(7)事業推進委員会
  1. 支部活動の活性化にため、関西支部主催研究シンポジウム立ち上げ企画を支援した。
    ・関西支部による研究シンポジウムは2012年12月に開催する。実施主体は、関西支部と事業推進委員会とが協力して実施する事とした。
    ・日本農業気象学会近畿支部と共催で実施し、参加者を広く集める。
    ・開催場所、運営は大阪府立大学の協力を得て実施する。
  2. APS研究会の支援事業継続実施
    アジア太平洋サルベント開発研究会(東工大)の支援事業を引続き行った。
  3. NPO法人生態工学研究機構と連携し、研究機構事業の推進の支援を行った。

(8)次世代科学社会活性化委員会
男女共同参画学協会連絡会第9期事務局幹事を日本宇宙生物科学会とともに行った。10月には、男女共同参画学協会連絡会第9回シンポジウムを開催した。毎年5月に開催される地球惑星科学連合2012年度大会のセッションを生態工学会として作り、昨年と同様に閉鎖生態系の生物システムに関連したテーマで参加申し込みを行った。

(9)産官学連携委員会
事業方針
1. 生態工学に関する産官学連携を促進する。
2. 産、産業界においては、基礎研究の促進にあわせて、応用・実用的機器ならびに利用技術の開発
3. 官、国(独法)および地方自治体においては、政策決定に有効な提言に関する検討ならびに関連基礎・応用技術の研究開発
4. 学、大学等(高等研究教育機関)においては、関連諸研究調査(レビュー)、基礎研究、分担研究、研究総括(テーマ・成果配分)ならびに取りまとめ主導。

成果の方向
1. 実地に役立つ機器・技術の開発(目に見え、話題性がある)
2. 環境問題等への社会的貢献・幸福感の増進(倫理的観点も重視)
3. 特許の出願による知的財産権の保護
4. 論文等の刊行による科学への学術的貢献(成果公開の原則)
5. 博士の輩出による担当者自身の研究開発レベルの向上・自己実現
6. 後進への指導による技術伝承・成果の散逸防止
7. 研究開発初期・中間段階での外部資金獲得の促進
(各省庁自治体等の研究促進資金・科学研究費)

(10)2011年度会計報告・2011年度会計監査報告
2011年度の会計、収支決算は収支決算書の通りである。
| 総会報告 | 事業計画 | 2011収支決算 | 2012予算 |

| 生態工学会とは | 活動状況 | 学会誌 | 入会案内 | トップ |

生態工学会事務局  E-mail: office @ see. gr. jp