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2011年度 生態工学会 総会報告 |
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2011年6月15日(水)13時〜13時45分 於:宇宙航空研究開発機構 調布航空宇宙センターにて生態工学会2011年度総会が開催された。報告および承認された内容を以下に示す。
(1)総務委員会(総務部門/庶務) |
1.2010年度総会
総会(2010/5/14、沖縄県農業研究センター)では、2009年度の活動報告、会計(監査)報告、2010年度事業計画及び予算について審議し、承認された。
2.理事会
- 1)第1回理事会
- 2010/4/23に開催し、2010年度年次総会の議案を審議し、承認された。
- 2)第2回理事会
- 2010/10/18に開催され、各委員会活動の中間報告と今後の予定について審議・承認された。2011年次大会の開催場所、日程が審議され、2011/6/15-16、宇宙航空研究開発機構 調布航空宇宙センターでの開催が承認された。
- 3)第3回理事会
- 2011/2/18に開催され、2011年年次大会(2011/6/15-16)、学会賞候補者の選考結果等の案件について審議、承認された。
3.総務委員会
総務委員会を4回(2010/4/23、5/14、10/18、2011/2/18)開催し、委員会活動全般につき協議した。
4.会員状況
入会勧誘を年次大会、シンポジウム等のイベントや学会誌、ホームページなどを通じて行った。2011/4/1現在の会員数は下記の通りで、2010年度末と比べ正会員1名、学生会員が3名増加となり会員全体では4名増加した。また、賛助会員については3団体減、1団体増となり4口の減少となった。
会員数 (2011.4.1現在、カッコ内は2010.4.1との比較) |
正 会 員 |
: |
342名(1名増) |
学生会員 |
: |
35名(3名増) |
合 計 |
: |
377名(4名増) |
賛助会員 |
: |
11団体14口(2団体減、4口減) |
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| 耐圧硝子工業株式会社(1口)、清水建設株式会社(1口)、ダイキン工業株式会社(2口)、株式会社フジタ(1口)、日揮株式会社(1口)、ホテイ産業研究所(1口)、株式会社サイエンテック(2口)、ヤンマー株式会社(2口)、宇宙システム開発株式会社(1口)、岩崎電気株式会社(1口)、株式会社信州サラダガーデン(1口) |
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(2)編集委員会 |
1.生態工学会誌の発刊
生態工学会誌「生態工学」22巻2号〜23巻1号(2010年4月、7月、10月、2011年1月発刊)を発行した(内容:原著論文11、短報2、特集4、報告3、特別・記念寄稿1、お知らせ、投稿規程、総ページ194)。また会員向けにJ−STAGE上でオンラインジャーナルとしても公開している。
2010年度Eco-Engineering(生態工学)掲載論文一覧
種 類 |
第21巻 |
第22巻 |
2 |
3 |
4 |
1 |
特別寄稿 |
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特集論文 |
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4 |
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原著論文 |
4 |
2 |
2 |
3 |
短報 |
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1 |
1 |
総合論文 |
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定例研究会報告 |
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受賞記念寄稿 |
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1 |
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総会報告 |
1 |
1 |
1 |
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2.国際委員会の新企画記事「内外の研究動向」の掲載
国際委員会の「海外通信」に代わる新企画「内外の研究動向」を第22巻2号より掲載している。
3.投稿規定の改訂について
従来投稿料としてきたものを掲載料とし、投稿料は無料とする。
[投稿規定 2-2]
(原文) 「依頼原稿を除く投稿原稿については投稿料30,000円を申し受ける。」
(改訂) 「投稿料は無料とし、依頼原稿を除く投稿原稿については、受理後、掲載料として30,000円を
申し受ける」
4.査読期間の迅速化に向けての措置
- 査読者選定時間の迅速化のため、論文表紙に添えて査読候補者リストの提出を可能にする。
- リストにある候補者はあくまで参考として、質の低下を防ぐものとする。
5.編集委員会の実施
2010年度は一回の編集委員会および三回の定例メール会議を実施した。
6.学会賞候補者の推薦について
論文賞、奨励賞候補者の推薦を行った。
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(3)企画委員会 |
1.2010年度生態工学会年次大会(主催)
日 時 |
: |
2010年5月14(金)〜15日(土) |
場 所 |
: |
沖縄県農業研究センター(糸満市) |
主 催 |
: |
沖縄農業研究会 |
参加人数 |
: |
94名(学会員・研究会会員86名、一般8名) |
特記事項 |
: |
一般セッション口頭発表 16課題、ポスターセッション19課題
一般公開特別講演「沖縄の一次産業と環境、資源エネルギー循環」、招待OS「沖縄における水産増養殖の現状と今後」、「農地生態、環境、生体情報モニタリング技術の応用と展望」を実施した。 |
2.日本地球惑星科学連合2010年大会(合同開催)
日 時 |
: |
2010年5月23日(日)〜28日(金) |
場 所 |
: |
幕張メッセ(千葉県千葉市) |
主 催 |
: |
日本地球惑星科学連合 |
特記事項 |
: |
2010年度はセッションを企画しなかった。 |
3.生態工学定例シンポジウム(主催)
日 時 |
: |
2010年11月5日(金)10:00〜17:00 情報交換会 17:00〜19:00 |
場 所 |
: |
東京大学 弥生講堂一条ホール |
参加人数 |
: |
39名(会員29名、一般6名、学生4名)、情報交換会 30名 |
特記事項 |
: |
テーマ:「日本の未来を担う技術開発−食糧生産、宇宙開発、環境・エネルギー」に関する6件の講演を行った。
- 農業用ロボットの現状と課題
牧野英二(生研センター)
- 循環式養殖システム −泡沫分離法の効用と利用法−
丸山俊朗(宮崎大名誉教授)
- 世界と日本の宇宙開発動向:有人宇宙開発の行方
木部勢至朗(宇宙航空研究開発機構)
- 微小重力環境とISSを用いた流体物理実験
大西 充(宇宙航空研究開発機構)
- 水処理膜の市場動向と最先端技術
峯岸進一(東レ株式会社)
- 自然冷媒CO2ヒートポンプ給湯機(エコキュート)開発物語と将来展望
橋本克巳(電力中央研究所)
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4.第54回宇宙科学技術連合講演会(共催)
日 時 |
: |
2010年11月17日(水)〜19日(金) |
場 所 |
: |
静岡グランシップ(静岡県静岡市) |
主 催 |
: |
日本航空宇宙学会 |
特記事項 |
: |
オーガナイズドセッション「宇宙で生きる!〜人間生存環境拡大の試み〜」を企画し、18日(木)に講演を実施した。 |
5.定例研究会
- 第1回
-
テーマ |
: |
「原料転換によるグリーン・サステイナブルケミストリー」 |
日 時 |
: |
2010年4月23日(金) |
場 所 |
: |
駿河台記念館 |
講 師 |
: |
富永健一先生(産業技術総合研究所) |
参加人数 |
: |
約20名 |
- 第2回
-
テーマ |
: |
「人間の生物学〜適応変化する自分自身のシステムを知る」 |
日 時 |
: |
2010年10月18日(月) |
場 所 |
: |
東京文化会館 |
講 師 |
: |
跡見順子先生(東京大学) |
参加人数 |
: |
約20名 |
- 第3回
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テーマ |
: |
「食の安全・安心・高付加価値化と品質評価技術
―日本酒造りと施設野菜栽培を題材に―」 |
日 時 |
: |
2011年2月18日(月) |
場 所 |
: |
東京文化会館 |
講 師 |
: |
斎藤高弘先生(宇都宮大学) |
参加人数 |
: |
約20名 |
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(4)表彰委員会 |
1.表彰式の実施
2010年度総会(2010年5月14日、沖縄県農業研究センター大会議室)後に表彰式を行ない、以下の通り表彰した。さらに、学術賞受賞者による記念講演会を行った。
- 【特別功績賞】
-
大桃洋一郎? /閉鎖型生態系実験施設の研究推進と生態工学会の発展への功績
木部勢至朗? /有人宇宙技術分野の開拓・推進による生態工学会の発展への功績
- 【生態工学会賞学術賞】
-
石川芳男? /微生物生態系(マイクロコズム)に関する一連の理論的研究
江村 薫? /昆虫管理および作物栄養生理による環境保全型農業の構築に関する研究
- 【論文賞】
-
北野雅治? /濃縮海洋深層水の高品質トマト水耕栽培への有効利用
村上克介? /ユーグレナの光合成生育および栄養成分に与える光質とCO2濃度の影響
- 【奨励賞】
-
日高功太? /濃縮海洋深層水の短期施用による高品質トマト水耕栽培
中井洋平? /航空機及び可搬型スキャニングライダーを用いたケヤキ群落の葉面積密度分布の推定
王丸哲文? /微生物生態系(マイクロコズム)における消費者の増殖速度と系のエントロピ生成量との関係に見られる相転移現象
2.2010年度年次大会における優秀発表の表彰
2010年度年次大会(2010年5月14日、沖縄県農業研究センター大会議室)における優れた研究発表に対して、以下の通り表彰した。
- 【講演論文賞】
-
三浦智己、荒木徹也、相良泰行、宮野 寛、多田羅昌浩、後藤雅史、萩原昌司、
鍋谷浩志
/過熱メタノール蒸気法によるバイオディーゼル燃料製造の品質向上に関する研究
富永健一、森 敦、福島友吏子、島田 茂、佐藤一彦
/ハイブリッド酸触媒を用いたセルロースからの有用化学品合成技術
片岡皆人、齋藤高弘、志賀 徹、杉江正美、佐々木隆浩、岡本竹己、萩原昌司
/清酒製造過程の評価に向けた蛍光分光法の適用
藤森祥平、富田―横谷香織、阿部淳一ピーター、篠崎 聡
/シバ(Zoysia sp.)の発芽、生長に対しネジバナ由来の菌(Rhizoctonia sp.)が与える影響
3.学会誌への寄稿について
前年度に引き続き学会賞受賞者には、会誌への寄稿を義務づけ、実施した。
4.被表彰者の選考
被表彰候補者について審議し、以下の通り選考した。
- 【特別功績賞】
- 西崎進治 /CELSSプロジェクトと学会運営への功績
- 【生態工学会賞学術賞】
- 増田篤稔・村上克介 /微細藻類の高密度・大量生産技術の開発および実証に関する研究
- 【生態工学会賞功労賞】
- 寺添 斉 /生態工学会の運営および生態工学分野の普及に関する貢献
富田-横谷香織 /生態工学会および年次大会の運営に関する貢献
- 【論文賞】
- 武田美恵? /都市緑地土壌の生物多様性評価に関する研究
- 新井真由美? /「ミニ地球」研究の展望とLCMモデルを用いた火星における人工閉鎖環境の気象学的研究
- 三原真智人? /土壌および肥料成分の流出抑制を目指したヤシ殻濾過帯による保全対策
- 大宅雄一郎? /ステレオ画像を用いた魚運動の自動解析手法の開発
- 【奨励賞】
- 石村彰大 /Water deficit index (WDI)を用いた丹沢山地におけるブナ群落の衰退状況の評価
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(5)広報委員会 |
1.SEE Quick配信(メール配信)の運営
SEE Quick配信依頼に対する取り扱い方法の運用を通して、速やかな配信業務が成し遂げられ現在(5/27)までに485回情報提供を行った。一方、情報配信を希望しない会員に対してはその旨迅速に対応した。
2.HPの更新業務について
迅速なHPの内容の更新と整備に努めた。
3.リーフレットの作成
作成したリーフレットを関連学会や希望者に配布し、学会の広報活動を行った。
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(6)国際委員会 |
若手が国際的に活躍できるための道標となる情報提供を目指して、学会誌に「内外の研究動向」と「海外情報」を掲載することとし、学会誌22巻1号で会員からの寄稿と情報提供を呼びかけた。
「内外の研究動向」は全ての号に掲載することを想定し、広く会員へ寄稿と情報提供を呼びかけ、「海外情報」は国際学会参加等の際の印象記など会員からの気儘で簡潔な情報の掲載を想定した。また、投稿ならびに情報提供の専用メールアドレスとして、kokusai.see@gmail.comを設定した。
以上の結果、「内外の研究動向」は22巻2号から4号まで連続してそれぞれの分野での最新動向を提供することができた。一方、「海外情報」は投稿がなく、掲載することができなかった。
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(7)事業推進委員会 |
- 企画委員会等と連携し、生態工学に関する定例研究会の支援を行った。
企画委員会主催の定例研究会(定例理事会開催後3回実施)の開催支援を行った。
- APS研究会の支援事業継続実施
アジア太平洋サルベント開発研究会(東工大)支援事業を継続して実施した。
- NPO法人生態工学研究機構と連携し、研究機構事業の推進の支援を行った。
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(8)次世代科学社会活性化委員会 |
女子中高生夏の学校に参加し生態工学会の内容を説明するポスター発表を行った。大変好評だった。10月の男女共同参画学協会連絡会でシンポジウムに参加した、11月より男女共同参画学協会連絡会幹事学会として宇宙生物科学会と合同で行っている。12月に文部科学省へ挨拶に伺った。5月22日からの地球惑星科学連合2011年度大会のセッションを作り閉鎖生態系の生物システムに関連したテーマで参加申し込みを行った。
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(9)2010年度会計報告・2010年度会計監査報告 |
2010年度の会計、収支決算は収支決算書の通りである。
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